2012年5月1日火曜日

質問主意書:参議院ホームページ


質問第四九号

学校給食用牛乳に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年三月二日

古 川 俊 治   

       参議院議長 平 田 健 二 殿



   学校給食用牛乳に関する再質問主意書

 先般、私が提出した「学校給食用牛乳に関する質問主意書」(第百八十回国会質問第三〇号)に対する答弁書(内閣参質一八〇第三〇号)を受領したが、質問に対して明確な答弁がなされていない事項があることから、以下、再度、質問の趣旨を明確にして質問する。


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一 「国産百パーセント」の乳原料を主原料とした成分調整牛乳、加工乳等の供給でも、国内産の牛乳及び乳製品の消費の増進を図ることができる。他方、学校給食用牛乳供給対策において、政府があくまでも「全乳形態」での供給を原則とする理由について、前記答弁書では「成分調整牛乳、加工乳、乳飲料又は発酵乳については、その大半が生乳の成分の一部のみを除去又は使用して製造されていることから、使用されない生乳の成分について、別途、同成分を用いて製造されたバター等の消費を増進する必要がある。このため、対策においては、そのような必要のない全乳形態による供給を原則としているところである」と述べている。
 しかし、全ての成分を使用しないとしても、生乳自体は使用されているのであり、国内産の牛乳及び乳製品の消費の増進を図ることにより酪農の健全な発達に資するという同対策の目的にかなっていると考えられる。それでも、「全乳形態」での供給を原則とする理由は何か、政府の見解を示されたい。


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二 「国産百パーセント」の乳原料を主原料とした成分調整牛乳、加工乳等の供給に関して、政府が年間供給日数の一割程度という上限を設けている理由について、前記答弁書では「需要の変化に対応して多様な牛乳及び乳製品が開発され普及している状況にも対応することが適当と考えられる」と述べている。また、政府がその上限を年間供給日数の一割程度とした数値の根拠について、前記答弁書では「総合的に勘案して、年間供給日数の一割程度を上限とした」と述べている。
 しかし、何をどのように総合的に勘案したのかは不明である。何をどのように総合的に勘案したのか、総合的に勘案する際に要素となった具体的事実を示した上で、それらの事実をいかに評価したのか、具体的に明示されたい。


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三 学校の設置者が、無脂肪・低脂肪牛乳の方が適切であると判断した場合、すべての年間供給日数において無脂肪・低脂肪牛乳を供給することの可否について、政府は、前記答弁書にて「全ての供給日において無脂肪・低脂肪牛乳の供給を行うこととすることは、各学校の設置者の判断により可能であるが、対策による助成の対象にはならない」と述べている。しかしながら、無脂肪・低脂肪牛乳の供給についても、「国産百パーセント」の乳原料を主原料とした成分調整牛乳、加工乳等の供給である以上、国内産の牛乳及び乳製品の消費の増進を図ることにより酪農の健全な発達に資するという同対策の目的にかなうと考える。なぜ、これらが助成の対象とならな� �のか、その理由を明確に示されたい。


四 生活習慣病体質は小児期から進行することが医学的にも知られており、既に小児肥満は子どもの健康を考える上で、大きな問題となっている。乳製品には生活習慣病につながる飽和脂肪酸が多く、学校給食用牛乳においては、無脂肪・低脂肪牛乳を使用すべきである。私はこれまで子どもの健康を守るという視点から学校給食用牛乳について質問してきたが、政府は、前記のように「全ての供給日において無脂肪・低脂肪牛乳の供給を行うこととすることは、各学校の設置者の判断により可能であるが、対策による助成の対象にはならない」と答弁するなど、子どもの健康面への配慮が極めて乏しいものと言わざるをえない。


1 政府は、学校給食用牛乳について「全乳形態」での供給を原則としているが、子どもの健康面への影響、とりわけ飽和脂肪酸の過剰摂取による影響について、どのように考えているか示されたい。
2 学校給食における無脂肪・低脂肪牛乳の供給についても、政府は、前述のように「需要の変化に対応して多様な牛乳及び乳製品が開発され普及している状況にも対応することが適当と考えられる」と答弁するのみである。政府は、学校給食において、無脂肪・低脂肪牛乳を供給する子どもの健康面での利点をどのように考えているのか示されたい。

  右質問する。



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